こんばんは。たにです。
今週はサッカーファンだけに留まらず、世間をにぎわせる結果となってしまったシーン。では、いきましょう。
J1第12節 浦和vs湘南 31分 なぜ杉岡選手(湘南)のゴールは認められなかったのか?
湘南杉岡選手のシュートが右側のポストに当たって跳ね返り、反対の左のサイドネットに当たって、跳ね返ったボールがフィールド側に転がったことから、ノーゴールの判定となってプレーが継続。その後、浦和のカウンターとなってナバウト選手と湘南GKが交錯したところでプレーがストップ。湘南の選手スタッフによる猛抗議で約6分間の中断。その後、ナバウト選手は負傷交代。
念のため補足しておくと、ゴールと判定する基準は、ボール全体がラインを超えたときで、ボールの一部でもラインに重なっている間はゴールにはならない。ただ、今回のシーンはボールが完全にゴールラインを超えて、サイドネットに当たって跳ね返っているので間違いなくゴール。ノーゴールの判定は誤審である。
ちなみに、このシーンの時点では浦和が2点リードしていて、ノーゴールの判定で2-0のまま後半に突入したが、後半に湘南が3点を返して劇的な逆転勝利。ハーフタイムの湘南曹貴裁監督のコメントが白紙だったというのも話題となった。
動画の前半は、なぜノーゴールの判定になったのかを上川さんが解説してくれている。主審からは選手がブラインドになっていてサイドネットに当たっていることは確認できないので副審が判定する必要があったが、跳ね返った後のボールの軌道を経験則からの思い込みで「入っていない」と判断してしまった。ピッチ中央で見ている第四審判や逆側の副審もその判断を覆す情報を持っていなかったので、そのまま一番の判断材料になってしまった。
僕は誤審という前情報がある状態で見たのと、何度も繰り返しこのシーンを見ているので、先入観を持って見てしまっていると思う。そして、実際の副審の位置からどのように見えるかはわからない。ただ、解説でも言われている通り、ピッチ上の選手やベンチから見ていた関係者、会場にいた観客などを見ると大人数が入ったと見ていた中で、審判団4人が入ったと判定できなかった事実はあるので、まずはそこを改善してほしいと思う。
動画の後半ではVARの導入など再発防止策の議論や、担当審判の心情や今後についての話がされている。結果としてはJ1で8月から追加副審の導入、審判員の1〜2週間の公式戦停止が発表されている。ちなみに、審判員への措置の公表は異例らしいが、これは動画の中で原さんがやった方がいいと言っていたことが実行されているのかなと感じた。
まず追加副審については実行が想像以上に早かったのが良いと思った。さすがにJリーグも何か目に見える対策が必要と考えたのかな。ただ、追加副審やVARという対策はお金がかかるのでJ1のみという点から、あくまで保険としての役割という考え方でいてほしい。解説でも言われているが、基本的な審判の質の向上も考えなきゃいけないし、そちらを優先してほしい。
審判員の措置については軽すぎるという意見もあるようだが、適切なんじゃないかと思った。ちょっと見方を変えると審判も人間なので、今回のミスにより確実に経験値は上がっているし、もうミスしないという意識や集中力も上がると思うので、他の審判よりもレベルアップしたとも言える。ただ、しばらくは「誤審した審判」という実績が付きまとってしまうと思うし、見る側もそういう風に見てしまうと思う。個人的にはそんな心配を吹き飛ばすようなナイスジャッジを期待したい。
というわけで、ここからはちょっと視点を変えて、ヒューマンエラーとの向き合い方を考えてみたい。
失敗に対して、どこまで許容できるか・・・。
今回の事象をみていて、ITエンジニアという自分の仕事と重ねてしまった。
ITエンジニアとはITシステムやWebサービスなどが動くためのプログラムを作るのだが、この業界でのミス(失敗)といえば、運用中のシステム障害になると思う。どんな使われ方をするかによって影響も差があるけど、航空会社や銀行、通信会社など社会的に影響のあるシステム障害が発生するとニュースになることもあるので、それらをイメージしてほしい。
そういった問題が起きるときは必ず原因があるんだけど、確認不足だったり設定ミスだったり、ちょっとしたヒューマンエラーが原因になっていることも多い。それを防ぐために入念にテストをしたり、複数人や複数回の確認作業をしたりと対策をしているところが多いと思うが、それでも起きるときは起きる。それはあくまで人間がやることなので仕方がないことだと思う。
今後、AI技術が発達して機械がやるようになれば減るのかもしれないけど、現時点での僕の考えはそのAIを作るのも人間なので、なくなりはしないと思っている。
当然、人の命やお金が関わるプログラムは「絶対にミスが起きない」という品質が求められるので、それだけお金をかけてクオリティを上げる必要があると思うけど、そうではないところにまで同じ質を求めるのではなく、適切な質を求めるという考え方を持ってほしい。
最近の風潮を見るとどうしても良い悪いといった両極端な議論が多く感じていて、とても窮屈になっている印象。その方が思考がシンプルで楽なんだけど、もう少し程度を探るというか、社会全体のバランス感の共通理解を作るイメージが必要。
1つ例をあげると、ピエール瀧が逮捕された直後にあらゆる作品が抹消されそうになったけど、作品に罪はないという流れができて、ちょっとだけ寛容になった、みたいな。社会としての度合いを見極めることが必要だと思ってます。
今回の誤審でいうと、担当審判に対する措置は極端なものではなく、再起の期待を込めて、適切な措置だったと考えています。(最終的に湘南が逆転したという部分に救われている面もあるけどね)
まとめ
ちょっとサッカーとは離れて、勇気を出して自分の思考を表現してみました。へなちょこですみません。
最後に言いたいのは、田口淳之介が捕まったとしてもリーガル・ハイの素晴らしさは変わらない!です。
こっそり続編期待してます。では!
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